森が、山仕事が、清き流れが、子どもたちを元気にする。 桂川・相模川上下流交流会

相模川の上流域を桂川と呼びます。山梨と神奈川の県境を越えて「いい川づくり」に取り組んでいます。今年で4年目の上下流交流会。源流域の山梨県で清流の生き物調べと皮むき間伐体験を実施しました。

 


大半の子が清流での川遊びは初体験のよう、「冷たい、楽しい」との声であふれました。きれいな水に棲む生き物が多数みつかり、熱中、生き物調べとなりました。
下流域の飲料になる水をきれいにしようという呼びかけが素直に心に入る体験となりました。
森と海はつながるをコンセプトに開催した皮むき間伐体験は子どもたちの心を揺り動かしました。「こんなにも木がつるつるしていると思わなかった。これからも自然を大切にしようと思った」「自然とかかわる体験ができた。森を大切にすることをつなげていきたい」と新鮮な体験になったようです。

 


皮むき間伐は、スギやヒノキの皮をはぎ、枯らして用材にします。葉でできた養分が根に届かないため1年余りで木は枯れます。重量が三分の一になり、作業が軽減されます。力のない女性や子どもたちでも間伐に力を貸せる有用な方法と注目されています。

 


プログラムの根幹は、森と海は繋がっていること、森林管理の重要性を伝えます。
人間本位ではなく、生き物と共存した生き方を伝えるため、法螺貝を吹き、山の神様と切る木に対し、切らしてもらうことの許しを得ます。
山の中の作業は人知を超えたなにかの存在を感じさせます。500年後に豊かな森になるよう、みんなで祈りました。山神様の存在を感じたのでしょうか、はしゃいでいる子は一人もいません。生き生きとした笑顔があふれる催しとなりました。20(圧縮)