冬のナイトウオーク「むささび観察会」

冬は木の葉が落ち、見通しが良いためムササビ観察には最適の季節です。しかも2月は繁殖期とあって、素敵な出会いに期待しました。

所は相模川の上流部、県立津久井湖城山公園です。散策路が整備されていて、ナイトハイクには最適です。昨年の夏は、カブトムシやクワガタムシの成る木があって、みんな大興奮した素敵な場所であります。 指導は相模原市博物館の秋山幸也先生。ムササビ観察の方法など、いろんなことを教えてもらいました。

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秋山先生にパークセンターでムササビの生態などを教えていただきました。

ムササビのいる痕跡を探そうと、林内を探索しました。先生が落ち葉の中から、穴の開いた葉っぱを見つけてみようと言うので、みんなで探しました。

茶色の葉ではなく、緑色の葉を探すのであります。すると、真ん中が丸く開いた葉っぱが何枚か見つかりました。ムササビが葉っぱを折って、真ん中をパクッと食べた食痕なのであります。なぜこんな食べ方をするのでしょうか。

 

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アラカシの葉っぱの真ん中に丸い穴が。ムササビの食痕です。噛んだ後のギザギザが残っています。

秋山先生によれば「首都大学東京の研究室が発表した論文によると、葉には栄養となる糖分が含まれていて、ムササビはそれを目当てに食べているのですが、葉には昆虫などの食害から身を守るために、フェノールという有害物質も含まれています。アラカシの場合はそれが、昆虫に食べられやすい周縁部分に多く含まれるため、ムササビはフェノールを避けるようにこのような食べ方をする」とのことでありました。

 

 

 

さて、お目当のムササビはどうだったのかといえば、グルグルグルッという鳴き声は聞こえたものの、残念ながら本体は現れませんでした。でも暗い林内は冒険心満載。ちびっ子たちのドキドキが伝わってきます。

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滅多に出会えない宝物です。お土産に持ってかえりました。

鳴き声が聞こえると、みんな、その方向をじーっと見つめますので、静寂に包まれます。頭の中がからっぽになり、おじさんはなんだか心がすっきり。都会の暮らしでは体験できない自然との触れ合いを楽しみました。 そうそう、この日は星が綺麗でした。スバルを双眼鏡で見ると7個ぐらいの明るい星が見えました。ちびっ子は肉眼で見えるのに、おじさんはさっぱり。クヤシイー。また見にくるよと言って、森とお別れしました。

足元の自然を知る やめられないです。地べた探検!

冬の「地べた探検」はワクワク、ドキドキの連続です。

朽木の下や木のうろ、石の下などを探ると色々な生き物に出会えます。

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冬はなんにもいないと思うなかれ!足元に生き物の世界が広がっています。 枯葉をめくるとゴマダラチョウの幼虫が、ひっそり。一つの出会い、気づきが次の出会いを生みます。

 

 

 

 

 

 

 

 

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木のうろを探ると、出ました、馬入初記録のトゲアリの集団。かっこいい!

 

 

 

 

 

 

 

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朽木の下を探るとカブトムシの幼虫がゾロゾロ。 持って帰りたいとの声に「夏の成虫を待とう」とやんわり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おおっと!コガタスズメバチの越冬個体が! 夏は怖くて触れませんが、温度が低くて動けませんので、恐る恐るタッチ。 ※体温が上がると動き出しますので、指導者がいないときは絶対に触らないように。
おおっと!コガタスズメバチの越冬個体が! 夏は怖くて触れませんが、温度が低くて動けませんので、恐る恐るタッチ。 ※体温が上がると動き出しますので、指導者がいないときは絶対に触らないように。

この日も、カブトムシの幼虫や越冬中のコクワガタの成虫、コガタスズメバチやヒメマイマイカブリ、ゴマダラ チョウの幼虫やクビキリギス、マルカメムシ、トゲアリ、ヨコヅナサシガメ、クロベンケイガニなどが次々に現れ、ちびっ子たちを魅了しました。

単なる観察会で終わらせないのが馬入のおもしろさ。生き物の住処を作ろうと椎茸の廃木を積んだり、ワラジボードを設置しました。みんな大張り切りで、熱気があふれました。

 

 

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生き物の住処をつくるため、椎茸の廃木を積みました。 木の中、木の下に生き物の王国が広がります。

 

 

 

 

 

 

 

 

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コンパネを敷いておきますと、板の下が生き物の住処になります。 ワラジムシなどがたくさんすみつきますので、浜口先生(故人)が「ワラジボード」と名付け ました。

「この場所、秘密だから、みんなに教えるなよ」と、リーダー。その瞬間、子どもたちの目がキラり、ニヤリ。自慢しちゃうもんねという反応に、「生き物たちの住処だから、そっとしておいてね」と再度のお願いをして、観察会終了。

あっというまの3時間でありました。

*参加者:子ども11、おとな8、スタッフ3、講師1=23人

トムソーヤコンクール 努力賞

トムソーヤー努力賞
トムソーヤコンクールの努力賞を受賞いたしました。詳細は上記リンクよりお願いいたします。トムソーヤースクール企画コンテスト努力賞

私たちの活動「川あそび、海あそび、湘南いきも楽校 水ガキ養成講座」が努 力賞を受賞しました。 安藤財団は NHK の朝ドラ「まんぷく」で放映中の、日清食品創業者「安藤百福」 氏が私財を提供して設立されたもの。全国から自然体験活動の企画案が公募され、 50団体が選ばれ、活動報告する中、ユニークで創造性に富んだ13団体が表彰 されました。これを機にさらなる前進を図りたく思っています。 「子どもの時は子どもする」を合言葉に、人と生き物が調和したまちづくり運動 を進めていきます。

里山の生き物を知る 新たな動物観察の手法

立派な水ガキになるためには、生き物のことを知らねばなりません。一番むずかしいのが哺乳
類の観察です。多くが夜行性であることや警戒心が強いので、なかなか出合えません。アライグマやハクビシンなどが話題になりますが、実物を見たことのある人はそうはいません。そこで二つの方法を試しました。写真4自慢のトンネル(圧縮)
一つはモグラのトンネルの型取り。先ずはモグラの剥製を見て、手の形など、特徴を学びます。

 

 

次いで、トンネル探し。地面がモコモコしている場所やモグラ塚を見つけます。写真2もぐらの剥製を見る(圧縮)
見つけたら、モコモコを竹などで上から穴を開け、ウレタンフォームのノズルを入れ、中に注入します。1時間程度で固まります。固まったら、トンネルを壊さないよう、シャベルやスコップなどで掘り起こします。すると、トンネルが地上に顔を出します。掘るの、なかなか大変な作業ですが、みんな熱中します。親子で共同作業になります。トンネルは真っ直ぐなもの、複雑な形をしているものなど、モグラの事情で、いろいろな形があります。なぜそうなっているのか、子どもたちに想像し、発表してもらいます。遠い存在であったモグラが身近な生き物に変わります。
もうひとつはセンサーカメラ。熱に反応する無人カメラを森の中に設置します。
この日は7月14日に仕掛けたセンサーカメラを回収しました。カメラを設置したり、外したりする作業は子どもたちの役割です。主体的な取り組みとするためで、スタッフは手を出しません。写真5センサーカメラ(圧縮)
次いで映像をチェックしますが、その前にタヌキやアライグマの特徴を知ります。図鑑を見てスケッチします。アライグマが尾に縞があることやタヌキの体型の特徴などを知ると、いよいよ、動物劇場の始まりです。

 

 

 

 

今回は、タヌキ、アナグマ、アライグマ、キジ、コジュケイ、ガビチョウ、それにちびっ子自身の姿が映っていました。写真7たぬき(圧縮)
動画なので臨場感たっぷり。目前にいるような錯覚を覚えます。
生き物が出るたびに大きな歓声が湧き上がります。タヌキ45回目などの声があがりました。
アライグマや子ダヌキが出てきた時は大騒ぎとなりました。こんなに子どもが元気な観察会はそうはありません。本物のタヌキの屍体を見たり、満足度100%の催しとなりました。